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【レポート】デュエットゥ アーティスト・イン・レジデンス~真田地域~

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デュエットゥ アーティスト・イン・レジデンス~真田地域~
1月12日(木)ミニコンサート at 菅平小中学校

幼なじみの木内佳苗(かなえ)さん、大嶋有加里(ゆかり)さんによる、連弾と2台ピアノを専門とするピアノデュオ「デュエットゥ」。

英国王立音楽院でピアノデュオ演奏家資格ディプロマを取得し、現在各地でコンサートを行う二人が、真田地域の小学校と公民館でアウトリーチ活動を行いました。

 

この日は菅平小中学校でミニコンサート。
小学校4~6年生の児童たちが待つ会場に、にこやかに登場した二人。

ピアノの前に並んで座り、始まったのは児童たちもよく知る曲、オッフェンバックによる「天国と地獄」です。

二人の手が軽やかに鍵盤を舞い、和音を奏でたり追いかけっこをしたり。

音楽室が一気に華やかな空気に染まりました。

 

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「連弾を初めて見る人はいますか?」という質問に、ほとんどの児童が手を挙げます。
かなえさんは鍵盤中央から高音側を使ってメロディーを弾く「プリモ」。

ゆかりさんは低音側を使って伴奏する「セコンド」と呼ばれるパートです。

 

5歳の時に音楽教室で出会い、ゆかりさんの指の故障を機に「一緒に弾こう」と決めた二人。

指は治りましたが、ずっと一緒に弾き続けているそうです。
「まったく違うものを二人が一緒に演奏して、新しい響きが生まれるのが連弾です」

 

続いては3択クイズ。
「サン・サーンスの『動物の謝肉祭』から2曲演奏します。

どの鳥をイメージして作った曲かな?」

 

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選択肢は「おんどりとめんどり」「すずめ」「白鳥」。

優雅なメロディーが始まったとたん、児童たちはピンときた様子。

ヒソヒソ声があちこちから聞こえて「お願い、最後まで聴いて~」と二人は苦笑い。

正解の「白鳥」を全員が言い当てました。

 

続いては小さな小さなトイピアノの登場です。

 

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「ちゃんと弾けるんですよ」とかなえさんが弾き始めたのは、陽気な曲「ジ・エンターテイナー」。

だんだん速くなるメロディー、おもちゃ箱をひっくり返したような愉快な音色に児童たちも手拍子で参加。

ゆかりさんはグランドピアノの伴奏で盛り上げます。

 

ラベルの曲「ボレロ」は、児童がリズムを担当。

4年生が紙筒を手のひらで叩く音から始まり、5年生の手拍子、6年生の力強い足踏みと、だんだん音を重ねていきます。

ピアニッシモからフォルテシモまで音の高なりを全員で団結して表現し、元気な演奏を聴かせました。

 

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最後は児童たちをピアノの周りに集めて演奏。

間近で見る激しい手の動きと迫力の響きに、真剣に見入っていました。

 

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初めて目にした連弾は、彼らに音楽の新しい魅力を教えてくれたようです。

 


1月14日(土)地域ふれあいコンサートvol.25 at 真田中央公民館 大ホール

 

プログラム
宮城道雄/デュエットゥ編:春の海
サン・サーンス:おんどりとめんどり
サン・サーンス:白鳥
ゼキーニャ・アブレウ/石川芳編:ティコティコ
J.S.バッハ/マイラ・ヘス編:主よ人の望みの喜びよ
ブラームス:ハンガリアン舞曲第5番
ヴィットーリオ・モンティ/デュエットゥ編:チャールダーシュ
スコット・ジョップリン/デュエットゥ編:ジ・エンターテイナー
ウォルター&カロル ノーナ:アメリカンホームタウンバンド
木内佳苗/デュエットゥ編:君とみた空
木内佳苗/デュエットゥ編:いつもとなりで
ピアソラ/デュエットゥ編:リベルタンゴ

 

 

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開演前に雪が舞い始めたこの日。

あいにくの天気にもかかわらず、多くのお客様が来場しました。

 

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一曲目の「春の海」は、箏(そう)と尺八で演奏されることが多い名曲です。

低音のゆかりさんが箏、高音のかなえさんが尺八のパートを弾き、凜とした和の空気をピアノで見事に表現。

高音と低音が流れるように呼応し合い、じっと見入ってしまいます。

 

「雪の中お越しいただきありがとうございます。『真田丸』にハマっていたので、真田地区に来ることができて本当に嬉しいです」と二人。

 

有名な「主よ人の望みの喜びよ」は、連弾の名曲でもあります。

教会で歌うために作られたこの曲、二人が奏でる音色は幾重にも重なり合い、温もりと神々しささえ感じさせます。

 

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対して「ハンガリアン舞曲第5番」は冒頭から情熱的なハーモニー。

「静」のゆかりさんと「動」のかなえさん、表裏を分かち合った演奏は、ダイナミックで二人とは思えないほどの迫力です。

 

ここでかなえさんが取り出したのは鍵盤ハーモニカ。

ピアノをバックに妖艶な「チャールダーシュ」を演奏しながら客席に降ります。

 

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間近で演奏を見た子どもさんは、とても興味深そうな表情。

異なる音が重なり、それぞれを引き立てます。

鍵盤ハーモニカとピアノを行き来しつつ、音のコントラストを楽しませてくれました。

 

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低音と高音で主旋律が入れ替わる「アメリカンホームタウンバンド」は、連弾ならではの面白さがある曲です。
続いてデュエットゥのオリジナル曲を2曲。

卒業をイメージした「いつもとなりで」はチャイムのような音色が印象的で、歌のように親しみあるメロディーパートが心に迫ります。

 

最後の曲は「リベルタンゴ」。
「自分たちでアレンジした曲なんですが、迫力がほしくて、ひらめいたのが肘で弾く『クラスター奏法』です。曲の終わりは即興で毎回変わるし長さも決まっていないんですが、今日は3時には終わりますよ」との言葉に、会場からは笑い声。

 

ドラマチックな旋律に乗せ、ピアノの上や裏側を手や太ももで打楽器のように叩くかなえさん。

ピアノに吸い寄せられたように体を傾け、激情的なメロディーを奏でます。

対してゆかりさんは暗くも力強い音色で、激しいメロディーを受け止めます。

時に体を交差させて互いの音域を行き来しながらの演奏には、二人の全身からの表現を感じました。

 

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終演後はサイン会。

ピアノを習い始めたという小さなお子さんがデュエットゥのピアノ教本にサインをもらったり、「小学校にアウトリーチで来たのを見て、また聴きたくて来ました」という小学生が一緒に写真を撮ったりと盛況です。

 

 

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3月11日(土)にはピアノリサイタルのため再び上田を訪れる予定。←ピアノリサイタル情報はこちらから

「いつも訪れた街のイメージを作曲してプレゼントする」という二人、上田ではどんな曲が生まれるのか楽しみです。