サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター・上田市立美術館)

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【レポート】ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』関連プログラム バレエ特別レッスン(講師:酒井はな)

読了目安時間: 5分

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ダンス 演劇

バレエ特別レッスン(講師:酒井はな)

開催日
時間
10:00〜
会場
サントミューゼ 大スタジオ

ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』の出演者のお一人であり、クラシックバレエを中心に活動する酒井はなさんによるワークショップが開催されました。初級クラスの模様をレポートします。

身体の使い方のイメージを広げる

この日、上田市内外から集まったのはバレエの経験年数3年以上の小学校高学年から高校生の18人。まずはバーレッスンからスタートです。ピアノの生演奏に合わせて、講師の酒井さんがポジションを指示しながら「根っこを持った木のように、軸のある下半身に」「足の裏で床の重みを感じながら、地面を削る感覚で」など、体の使い方のイメージを促します。

指の先までしなやかに意思を持ったような酒井さんの動き、「仙骨を柔らかく」「お腹をぐっと内側に」といったアドバイスを参考に、受講者の姿勢や動きも少しずつ変わっていきます。一人ひとりの横に寄り添って体の使い方を指導する場面も。全員が真剣な眼差しでそれを見つめ、自分で反芻してみる受講者もいました。

印象的だったのは酒井さんの「バレリーナは全身で言葉を伝えます。色々な表情を足で出せるようにしましょう」という言葉。バレエやコンテンポラリーダンスなど様々な表現でステージに立つ酒井さんが、基本的な動き一つにも意識を向けていることが伝わってきました。

気持ちを込めること、音楽に心を向けること

後半はセンターレッスン。空間全身体を使い、手のポジションやターン、ジャンプを組み合わせた躍動的な動きを繰り返します。壁のミラーで自分のフォルムを確認しながら、真剣な表情で取り組む受講者たち。

酒井さんからは「舞台上では、アーム(両手)を少し上に伸ばすだけで何倍にも長く見えます」という実践的指導はもちろん、「自分が考えていることは、客席に丸ごと伝わるもの。例えばステップに“好き”という気持ちが入ると、豊かなダンスになります」という表現のアドバイスも。さらに「音楽に意識を向けること。同じステップでも、曲に合わせて嬉しいアラベスク(基本のポーズの一つ)、悲しいアラベスク、怒ったアラベスクと、色んな表現ができるバレリーナが素敵なんじゃないかな。型は大切だけれど、バレエは踊りです。心が躍っている様を表現したい」と表現の芯となるメッセージが送られました。

終了後、参加者に感想を聞きました。
長野市から参加した小学校高学年の三人は「コンクールが近いので、筋肉の使い方や表現のヒントがほしくて」参加したそう。「『バレエはポジションがあるから、基本の型を守りながら色々な表現をすることを意識して』という、はな先生の言葉が印象的でした」と振り返りました。

上田市から参加した6年生と中学1年生のお二人。お一人は昨年も酒井さんのワークショップに参加して刺激を受け、友人を誘って参加したそう。「技術だけでなく表現についても教えてくれたことが普段のレッスンと違い、参考になりました」「発表の舞台に立つ時の心構えに生かせそうです」と笑顔で話してくれました。

取材・文:石井妙子
撮影:金井真一