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【レポート】子どもたちのチャレンジ芸術工房~稽古編~

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会場
サントミューゼ

こどもたちのチャレンジ芸術工房
2017年8月10日(水)~13日(日) at 大スタジオ
夏休み期間中、小学生を対象に開かれた「こどもたちのチャレンジ芸術工房」。

子どもたちに新しい出会いや想像力の育成などを目的に、通っている小学校、住んでいる場所、年齢もさまざまな小学生14人が参加しました。

 

 

「みんな、時間になったから始めようか!」。

今回の講師有門正太郎さん(演出家・俳優・有門正太郎プレゼンツ代表)のかけ声を合図に全員が集合。

 

 

有門さんから、3チームに分かれて1冊の絵本からふくらませたオリジナルの劇をわずか5日間で創作発表することを説明しました。

 

 

 

そこでまずは子どもたちの劇をサポートする舞台、照明、音響、映像などのサントミューゼスタッフを紹介。

 

 

 

子どもだから、大人だからと分けることなく対等な立ち位置でみんなで劇を創作していくことに。
さてさて、どうなっていくのでしょうか。

 

 

Day1(10日・水)
大人たちの自己紹介を終えたら「参加している子どもたちの名前を覚えよう!」と円になり、1人ずつ大きな声で自分の名前を伝えたら、他のみんながこだまのようにくり返したり、名前の後にアクションを加えるなどしながら名前と顔を覚えていきました。

 

 

 

つづいて名前を呼ばれた人が鬼になるという遊びをしていくうちに、子どもたちの緊張はほぐれて元気いっぱいに大スタジオを動き回るように。

 

 

場が和んだら、「ハッピーキッズ」「88(ダブルエイト)」「A Big?」3チームのリーダー、サブリーダーによる自己紹介、そして今回の創造の元となる絵本『へんなことってどんなこと?』の読み聞かせをして、いよいよ3チームに分かれて創作タイムが始まりました!
絵本でどのシーンが気に入ったか、面白かったか、変だったかを共有し合うところから始まって、自分でこれって変だなと感じることは何?などを意見を交換。

 

 

真面目に話し合うチーム、お友達とおしゃべりするようなチーム、沈黙が多いチームと見事にチームのキャラクターも異なりました。

アイデア出しの途中でこの日は時間となり、最後はみんなで大スタジオを掃除して終了。

 

Day2(11日・木)
2日目の朝、少しずつ集まり出した子どもたちはさっそく昨日教わった鬼ごっこで遊び出しました。

後から来た子どもも、リーダーたちも自然とその輪に入って気がつけばほぼ全員が参加。

 

 

 

みんな、開始時間前から元気です。
この日も有門さんの「最初に遊ぼう!」というかけ声のもと、お題にあてはまる色を探したり、「見えないものを見る力、つまり想像力は物語を創る中でとても大切」という有門さんの説明とともに、見えない縄跳びをみんなで飛んでみたり、大スタジオ全体に空きスペースがないように動き回ってみるなどのトレーニングをして身体をほぐしていきました。

 


その後は創作劇の発表のオープニングで披露する「オトナノススメ」とエンディングで歌う「ビューティフルネーム」を練習。

 

 

 

そしていよいよ各チームに分かれて、まずは昨日話し合った劇のアイデアからストーリーを膨らませていきました。

 

 

Day3(12日・金)
3日目はオープニング曲「オトナノススメ」の振付けを教わるところからスタートしました。

みんなが歌って踊る様子を見ながら、有門さんは随時指示や変更を指摘していきます。

 

 

しかし、回数を重ねるうちに少し慣れが出てきました。

 

「練習から120%の力で歌って踊らないと、本番で発揮できません。

観にきた大人をドキっとさせたいよね? どうすればできる? それは一生懸命やることです。

誰かがやってくれるだろうではなくて、自分自身が最大の力でやろう。

今やれる最大限で表現してほしい」

と有門さん。

 

 

このアドバイスを受けた直後から、子どもたちのパフォーマンスは格段に変化。

子どもたちが素直に吸収して自分の糧にした瞬間でした。
その後は1日目に披露した絵本の朗読を子どもたちがすることになり、その練習をしてから各チームの作業へ。

 

 

3日目になると各チームの物語はおおよそ完成して、舞台道具の製作に進んでいきました。

あらかじめ用意されていた備品を使って衣裳や背景の絵などをどんどん作っていきました。

 

 

 

 

 

Day4(13日・土)
いよいよ創作活動の最終日。この日は子どもたちの朗読からオープニング、エンディングへの流れを練習するところから始めていきました。

 

 

午後からは「場当たり」という本番に近い状況で演じながら、俳優がどこに立つのか、照明や音響はどう使うのか、小道具などはどこにあるのかなどを確認する稽古を行いました。

 

 

わずか4日で物語を創り、台詞を覚えた子どもたち。

全力でがんばってきた様子に応えるように、舞台さんたちは完成度を高めていきました。

 


恒例の掃除を終わらせた子どもたちは、緊張する様子もなく元気に帰っていきました。

 

 

 

いよいよ残すところ、あと1日。
本番の様子は、次回レポートでご覧ください。