概要
ダンス、演劇ーーー領域を超え、舞台芸術の可能性を更新する
作・演出は、現代演劇の第一線で活躍する岡田利規。ダンスと演劇の境界を軽やかに越境し、身体と言葉が交錯することで生まれる思考の空間を描き出す意欲作です。
出演は、実力派ダンサーの中村恩恵、酒井はな、島地保武、入手杏奈に、俳優の矢澤誠、気鋭の音楽家・小林うてなが加わります。審査という行為を手掛かりに、身体とその評価、所有の概念にまで思考を広げ、観客にこれまでにない視点の転換を促します。
本作は、愛知県芸術劇場と舞台芸術祭「秋の隕石」の協働により創作され、2025年9月に愛知県芸術劇場で初演。その後、舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」のオープニングを飾り、今回の企画を連携する高知・上田・北九州へと続きます。上田では、Altneu〔アルトノイ〕として、21・22年に滞在制作と公演を行った酒井はな、島地保武が公演に向けたワークショップも行います。どうぞ、ご期待ください。
ダンスの審査会に臨むダンスの審査員たちを描くダンス作品兼演劇作品である「ダンスの審査員のダンス」は”所有” というテーマを扱う。ひとがその身体を用いて手に入れたりつくり出したりしたものはそのひとの所有物である、なぜならその身体はそのひとの所有物だから、というジョン・ロックの理屈を、ダンスという身体の芸術形式に適用してみたら、滑稽なことになるのじゃないか? もっとも、これはダンスに限った話じゃない。所有という、この世界をとてつもなく強力に規定している概念に、わたしたちは誰しもからめ取られ、振りまわされている。つまり、振り付けられている。そういうダンス、であるさまを描く演劇、としてのダンス。─────── 岡田利規
【作・演出・振付】 岡田利規
【振付・出演】 中村恩恵 酒井はな 島地保武 入手杏奈 矢澤誠 / 小林うてな
開催日
2026年1月12日(月・祝)14:00開演(13:30開場)
※上演時間:約70分(休憩なし)
会場
サントミューゼ 小ホール
チケット インフォメーション
【発売日】 2025年9月27日(土)10:00~
【料金】全席指定
席種 | 料金 |
---|---|
一般 | 4,000円 |
U-25(25歳以下) | 2,000円 |
高校生以下 | 1,000円 |
※未就学児のご入場はご遠慮ください。
【プレイガイド】 サントミューゼ 窓口&インターネットチケット予約システム
プロフィール
岡田利規/Toshiki Okada

©Yusei Fukuyama
演劇作家、小説家、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」主宰。2007年に『三月の5日間』で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で作品を上演し続けている。音楽家・美術家・ダンサー・ラッパーなど様々な分野のアーティストとの協働を積極的に行うほか、2016年からはドイツの公立劇場レパートリー作品の作・演出を継続的に務めている。
中村恩恵/Megumi Nakamura

©Yusei Fukuyama
舞踊家。ローザンヌ国際バレエコンクールにてプロフェッショナル賞受賞後渡欧。モンテカルロ・バレエ団を経て、イリ・キリアン率いるネザーランド・ダンス・シアターに所属し、世界を牽引する振付家達の創作に携わる。退団後は、キリアン作品のコーチも務め、パリ・オペラ座はじめ世界各地のバレエ団や学校の指導にあたる。2007年より、活動拠点を日本に移し振付家としての活動を精力的に展開。Noism、Kバレエカンパニー、新国立劇場バレエ団等に作品提供するなど活躍の場を広げている。2022年よりDaBY(Dance Base Yokohama)のゲストアーティストとして活動。舞踊批評家協会新人賞、芸術選奨文部科学大臣賞、服部智恵子賞、紫綬褒章等多数の受賞歴を持つ。2024年より日本女子体育大学にて准教授を務める。
酒井はな/Hana Sakai

©Yusei Fukuyama
舞踊家。5才よりバレエを始め、畑佐俊明、牧阿佐美、三谷恭三に師事。1993年牧阿佐美バレヱ団入団、18才で『くるみ割り人形』主役デビュー。1997年開場とともに新国立劇場バレエ団に移り、プリンシパルとして数々の初演を含む主演を務める。優れた表現力と高い技術に品格の備わった、日本を代表するバレエダンサーのひとり。クラシックバレエを中心にコンテンポラリーダンスやミュージカルにも出演。2013年島地保武と共にダンス・ユニット<アルトノイ>を立ち上げる。2009年芸術選奨文部科学大臣賞、2015年第35回ニムラ舞踊賞、2017年紫綬褒章、2018年第39回橘秋子賞特別賞、2021年東京新聞舞踊芸術賞受賞。 洗足学園音楽大学バレエコース客員教授。DaBY(Dance Base Yokohama)ゲストアーティスト。愛知県芸術劇場ダンスアーティスト。
島地保武/Yasutake Shimaji

©Yusei Fukuyama
ダンサー・振付家。2004~06年Noism(新潟市)、2006~15年ザ・フォーサイス・カンパニー(フランクフルト)に所属。2013年に酒井はなとのユニット<アルトノイ>を結成。2016年愛知県芸術劇場製作で環ROYと共作共演の『ありか』を初演以来10年に渡り国内外で再演し続けている。ダンスを軸に多岐に渡り活動している。DaBY(Dance Base Yokohama)ゲストアーティスト。愛知県芸術劇場ダンスアーティスト。
入手杏奈/Anna Irite

©Yusei Fukuyama
ダンサー・振付家。静岡県出身。桜美林大学文学部総合文化学科卒業。コンテンポラリーダンスを木佐貫邦子に師事。近年の主な出演作に【舞台】『アーリントン〔ラブ・ストーリー〕』(白井晃演出)、『夜の女たち』(長塚圭史演出)、『バナナの花は食べられる』(山本卓卓作・演出)、『ジャズ大名』(福原充則演出)、『愛と正義』(山本卓卓作・益山貴司演出)等。また『ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか~』(ノゾエ征爾作・演出)に振付、『僕だけが正常な世界』(水野美紀作・演出)に振付、出演。YUKI、スキマスイッチ等多数の音楽PVに振付、出演。「第1回ソロダンサフェスティバル2014」最優秀賞受賞。桜美林大学非常勤講師。
矢澤 誠/Makoto Yazawa

©Yusei Fukuyama
俳優。大学在学中より演劇活動を始める。1年間の新聞社勤務を経て、NODA・MAP『ローリング・ストーン』(作・演出 野田秀樹)に出演。以降、独自の身体感覚を活かし、様々な演出家・振付家の作品に参加。これまでに、ミクニヤナイハラプロジェクト(作・演出 矢内原美邦)、カムカムミニキーナ(作・演出 松村武)、遊園地再生事業団(作・演出 宮沢章夫)、カンパニーデラシネラ(演出・振付 小野寺修二)などに出演。岡田利規作・演出作品では、チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人である』『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』『消しゴム山』『リビングルームのメタモルフォーシス』などに出演。
小林うてな/Utena Kobayashi

音楽家。長野県在住。スティールパン、ハープ、マリンバ、シンセサイザーなどを演奏する他、歌唱の際は独自の言語を用いる。民族音楽とロック、ダブなど様々なジャンルを織り交ぜたバンド「鬼の右腕」でも活動している。
スタッフ
音楽:小林うてな
舞台美術デザイン:佐々木文美
衣裳デザイン:藤谷香子
照明デザイン:櫛田晃代
音響デザイン:中原 楽(KARABINER inc.)
舞台監督:湯山千景 、川上大二郎(スケラボ)
演出助手:中村未希
制作:平岡久美 、上林元子(愛知県芸術劇場)
テクニカルディレクター:世古口善徳(愛知県芸術劇場)
企画・統括プロデュ―サー:唐津絵理(愛知県芸術劇場 芸術監督)
ツアー情報
【愛知公演】
日程:2025年9月19日(金)・20日(土)・21日(日)
会場:愛知県芸術劇場 小ホール
詳細はコチラ
【東京公演】
日程:2025年10月1日(水)から5日(日)まで
会場:東京芸術劇場 シアターイースト
公演詳細はコチラ
【高知公演】
日程:2025年12月13日(土)・14日(日)
会場:高知県立美術館 ホール
公演詳細はコチラ
【福岡公演】
日程:2026年1月25日(日)
会場:J:COM 北九州芸術劇場 中劇場
公演詳細はコチラ
製作
愛知県芸術劇場(公益財団法人愛知県文化振興事業団)
舞台芸術祭「秋の隕石」(東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕)共同製作 Dance Base Yokohama(一般財団法人セガサミー文化芸術財団)
助成 一般財団法人地域創造、 ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル
協力 株式会社precog
「地域創造連携プログラム」連携館
愛知県芸術劇場、 高知県立美術館、 サントミューゼ、 北九州芸術劇場主催 上田市(上田市交流文化芸術センター)/ 上田市教育委員会
チラシ
その他
客席からの見え方につきましては、下記をご参照ください。
※舞台演出や公演内容、前列に着席されるお客様の状況により見え方は異なりますのでご了承ください。